こんにちは。
今日は「いぬやしきは感情が揺さぶられた良作!」のお話です。
アニメを観て、こんなに感情が揺さぶられたのは久し振りでした。
元々は深夜にやっていたアニメのようですが、アマゾンプライム会員なら無料で一気に観られますので、まだ観ていない人は絶対に観た方が良いです。
まだプライム会員で無い人は、これを機にプライム会員になることをオススメします。
アマゾンビデオで観るいぬやしき
以下はネタバレを含みますので、これから観ようと思っている人は、ここまでにしておいて下さいね。
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概要
現代の日本。老人のような外見の冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎は、会社や家庭からも疎外された生活を送っており、ようやく購入した一戸建てすらも家族の歓心を得ることができなかった。追い打ちをかけるように胃ガンだと診断され、余命3か月を宣告される。ガンのことを家族に打ち明けるタイミングが見つからず、打ち明けたとして家族が悲しんでくれるか思い悩む犬屋敷だったが、犬の散歩中に、高校生・獅子神皓と共に非常に小さな宇宙人による事故に巻き込まれ死亡してしまう。事故を隠蔽したい宇宙人によって、犬屋敷と獅子神は生前の記憶や精神を持った機械の身体となって蘇る。
引用:wikipedia
犬屋敷と獅子神の2名が主人公となります。
犬屋敷と獅子神の性質は正反対で、犬屋敷は人を助けることによって、獅子神は人の命を奪うことによって、自分の存在価値を得ようとします。
作者は「GANTZ」で有名な、奥 浩哉さんです。
いぬやしきの人間描写が凄すぎる
善悪の判断は個々によるもの
獅子神が無差別に人の命を奪ったり、悪人が善人を喰いものにし、人はここまで残酷になれるのかと、憤りを感じました。
特に、獅子神が人の命を奪う際の無機質や無関心と言えば良いのか、つまりは感情の無さや思考が僕には理解出来ませんでした。
小さい子供の命をも軽々と奪い、命の重みや大切さをまったく理解していない。いや理解しようともしないし、理解出来ない人間でした。
ここで重要なのは、獅子神は機械の身体になったから、命の大切さを理解しないのでは無く、機械の身体になる前から、自分と関係の無い人々の命について、何とも思わない人間だった事です。
現実社会では、これまで想像もしなかったような犯罪が起こり、他人に恨まれていなくても、「誰でもよかった」という理由で、いつ被害者になるかも分からない時代になっています。
獅子神やこの作品に出てくる悪者は、善悪の頓着が無く、悪いことをしている認識や罪悪感も無く、自分では当たり前のように感じていることが、現代の人間の本質なのかと怖くなりました。
しかし、勧善懲悪(善を勧め悪を懲しめる)で、悪者を退治したシーンは、胸がスッとしましたが、獅子神を倒したシーンは悪者を退治したシーンで受ける感情とは少し違っていました。
どんな人でも守りたい人はいる
獅子神は大量殺人犯ですが、それでも自分の母親や友達、親切にしてくれた人は大切に思い、守りたい気持ちはある。
つまり、他人の命は簡単に奪うが、自分の大切な人は守りたい。
そんな勝手な道理は通らないが、これも人間の本質の1つなんだろう。
そして、人々の優しさが獅子神の意識を少しづつ変えて行き、1度は人の命を奪うことを止め、救う側へと行くが大切な人の死によって、さらに大量殺人へと移行してしまう。
いぬやしきの人間愛、家族愛が素晴らしい
人間愛について
犬屋敷は機械の身体になる前は、いや機械になっても、会社では影が薄く、家でも家族から大事にされていない。
そんな犬屋敷ですが、他人や動物に対しても涙を流せる、本当に優しい心の持ち主です。
機械の能力を使い、重度の難病に苦しむ人々を身分を隠して治し、獅子神が傷付けた人々を癒やし、誰でも分け隔て無く苦しんでいる人がいれば、救いの手を差し伸べる人です。
意識も無い体中チューブだらけの子供を治して、子供が「ママ」と母親に呼びかけると、母親は子供を抱きしめて泣き崩れるシーンは、今でも胸が熱くなります。
病気やケガが治ることはもちろんですが、その母親は子供の口から出る「ママ」という言葉をどれほど待っていたことでしょう。
もう二度と聞けないかもしれない思いと、あきらめてはいけない思いと、奇跡を願う思い、どれもが入り混じった感情があふれ出した涙に違いありません。
人を1人救う事は、その周りの複数の人を救うということど同じだと思えました。
家族愛について
犬屋敷は機械の身体になっても、記憶はそのままなので、家族の事が大好きです。
犬屋敷と獅子神の戦いによって、東京都内では火災や建物の倒壊が起こり、犬屋敷の娘が都庁の展望台に居る際に、都庁で火災が起こりました。
娘からの連絡に1秒でも早く駆けつけたいが、獅子神が攻撃してくるので、なかなか行けませんでしたが、ようやく娘の所にたどり着いた時には、娘は一酸化炭素中毒で倒れて亡くなっていました。
様々な難病を治してきた犬屋敷でも、亡くなってしまうと治せませんでした。
しかし、娘の命を諦められない犬屋敷は、機械の能力で治すのではなく、心臓マッサージにより蘇生を試み、ついには息を吹き返しました。
何とかしたい、神様にも祈る、娘との昔の記憶を思い出し涙があふれ出る、例え自分が家族に大事にされていなくても、自分は家族を大事に思い、娘の命をなんとか繋ぎ止めたい、「帰って来て!」そう叫ぶ姿は本当に格好良く最高でした。
いぬやしきはラストも素晴らしい
大体のアニメのラストは、消化不良で終わることが多いのですが、今作は消化不良無しでした。
犬屋敷と獅子神が機械の身体を手に入れた事により、ストーリーが始まるのですが、ラストは機械では無い、人間としての行動で犬屋敷と獅子神が最後を迎えます。
機械なのは身体的な部分だけで、行動の基になるのは人間としての感情なのだと。
最後までガッカリさせない作品をあなたも観よう。
まとめ
結構、長文になってしまいましたね。
それでもこの作品の良さを伝えられたか不安ですが、本当に良い作品でしたので、ぜひ観て下さい。
実写版は犬屋敷を木梨憲武さんが、獅子神を佐藤健さんが演じられています。
実写版いぬやしき公式サイトはこちら
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本日も最後までお読み頂きありがとうございました。